8月25日 14:26
先日大雨が降り水浸しになった甑塚の様子を見に行くとベッコウトンボのコンテナにかけてあったネットがところどころたるんで水浸しになりくぼんだ所に水場ができていました。こうなるとせっかくほかのトンボが産卵し
内容に守っても、水場があるとすかさず産卵しに来てしまいます。張りなおすためにネットを開けると
コンテナの中に見慣れない水草がワサワサと生えていました。
なんだかよくわかりませんね
よくみるとフサモやクロモのような羽状の植物体ではないのでおそらく違うでしょう。
調べてみるとこの水草はトチカガミ科のイバラモ属の植物のようです。
拡大すると葉はギザギザ(鋸歯)が目立たないためおそらくホッスモではないでしょうか。
桶ヶ谷沼の植物の記録になかったため誰かが外から持ち込んだものでしょうか?
しかしこの植物は入り江のヨシを切り出したヨシ株についていた種子から出た可能性が強く、他のコンテナからも多数出ているため桶ヶ谷沼にいたものである可能性があります。またイバラモ属の水草は静岡県では6種類存在し桶ヶ谷沼にいても
おかしくはないでしょう。さらにイバラモ属の水草はそのほとんどが絶滅危惧種に指定されておりホッスモは環境省による指定はないものの19県で絶滅危惧種に指定されている水草です。
ベッコウトンボのコンテナには隠れ家やしがみつくための水草を入り江のヨシ株を切り出して乾燥させザリガニや他の生き物を追い出してから使います。しかし植物の種子はそれでも生きており、水のはいったコンテナのなかで元気に育ちます。ベッコウトンボの保全の為に行っていることですが、同時にザリガニなどの外来種に脅かされている水生植物のよりどころを作ることにも繋がってるようです。